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2008年12月12日 (金)

宗教史学研究所第48回研究会

去る12月6日に行われた宗教史学研究所第48回研究会についての備忘録です。

発表者と題目:

(1)冨澤かな「オリエンタリストのインド観に見る宗教の「普遍」と「特殊」」
(2)勝又悦子「ユダヤ教の差別構造」
(3)深澤英隆「宗教史の構築と「解釈的同化」-「ゲルマン的信仰共同体」の歴史理解」

詳細は以下参照。

研究会案内からの転載です:

1. 日時: 2008年12月6日(土) 13:30-17:30
2. 場所:東洋英和女学院大学大学院201教室
3. 会費: 500円(研究会)
4. プログラム(敬称略)

13:30-14:40   発表1
冨澤かな オリエンタリストのインド観に見る宗教の「普遍」と「特殊」

〈概要〉タイトル中の「オリエンタリスト」とは、英領インド初期の親インド的なイギリス人を指す。西洋と東洋を対置する近代オリエンタリズムの枠組みにおいて、インドの位置づけは複雑で重要である。西洋からインドに対しては差違化や蔑視より共感や賞賛が向けられることもしばしばだったからである。西洋対東洋、アーリヤ対セム、近代対古代、などのオリエンタリズム的な対立図式の中で、インドは様々に操作しうる変数であったと見ることができよう。そしてそのようなインドの位置づけの鍵となったのが「オリエンタリスト」の共感的なインド観であったと考えられる。彼らのインド観に見られる「理解・共感しうる宗教」のあり方を検討することで、彼らの宗教と宗教史の像を考えることとする。

14:50-16:00   発表2 
勝又悦子 ユダヤ教の差別構造

〈概要〉ユダヤ教は他者から差別される存在であったが、内部に様々な差別(区別)構造を内包する存在でもある。しかし、その差別構造にフタをせず、対象者について徹底的に議論しつくすところに、ユダヤ教の特徴があるように思う。それは、ユダヤ教の聖典、人間観の特徴にもつながるのではないか。広く差別の問題に向きあうためにも、ユダヤ教において、差別対象者についてどのような言説がなされているか、知ることは有用であろう。
1. 計量的に:モーセ五書、ミシュナ(法規定)においてどの程度、差別者についての記述があるか。量的変遷を追う。
2. 概念的に:ミシュナ、ミドラシュ(聖書解釈)において視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者、皮膚病患者、知的障害者他がどんな機能を果たしているか。
  
16:20-17:30   発表3

深澤英隆 宗教史の構築と「解釈的同化」——「ゲルマン的信仰共同体」の歴史理解

〈概要〉一般に歴史構成が、なかば想像的でフィクショナルな営みであるとすれば、ひとつの「宗教」を連続的同一性として設定し、しかも社会・文化の他の諸領域から相対的に切り離した形でその歴史を思い描くいわゆる「宗教史」の試みは、さらに虚構性が色濃いと言わねばならない。加えてそうした宗教史構想が、特定の文化政治的欲求に方向づけられているならば、歴史構成の問題性は、そこにもっとも顕著に露呈するとも言えよう。本発表では、「ゲルマン的信仰共同体」を率いたルートヴィヒ・ファーレンクロークのそれを中心として、ドイツ民族主義宗教運動における宗教史・ゲルマン宗教史理解を、「解釈的同化」という彼ら/彼女らの歴史構築の手段を手がかりとして考えることにしたい。

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